idea factory from newspaper 2003 7 21

IT景気(IT boom)
 3つの追い風があると記事にはありました。
半導体需要が好転。
薄型TVが人気(液晶テレビ、プラズマテレビ)。
リストラで業績改善。
 日本の住宅事情を考えると、薄型TVの需要は、大きいでしょう。
プラズマテレビは、うまく設置すれば、壁掛けテレビになります。
 これで、自動車販売が拡大すれば、景気回復に力が加わります。
現在のところ、日本の経済の中心は、自動車産業でしょう。
だから、景気対策は、自動車産業を中心に実施すべきであった。
 自動車は、部品の固まりです。部品の集合体です。
何千という部品で、自動車はできています。
大量で多品種の部品を、自動車メーカーが生産できるわけはなく、
下請けメーカーだけでなく、あらゆる産業から、部品を調達しています。
自動車メーカーは、商社と言ってもよいのです。
 今後、自動車のIT化が進みますので、
ハイテク産業と自動車産業がリンクします。
 このように自動車産業は、裾野がかなり広いのです。
自動車メーカーは、自動車産業の一角に過ぎないかもしれません。
自動車メーカーは、自動車産業という大きな山の8合目ぐらいの存在でしょう。
自動車産業の大きさを考えると、日本の経済の中心なのです。
だから、景気対策は、自動車産業を中心に実施すべきであったのです。
 今までは、景気対策は、公共事業を中心にしてきたが、
公共事業という産業は、自動車産業より、見方を変えれば、小さいかもしれません。
また、公共事業という産業は、景気波及効果があまり大きくない。
公共事業で景気対策をしても、儲かるのは、
大手の建設会社と、下請けの企業群だけである。
一般的には、普通の国民には、何の利益もない。
公共事業は、景気対策と言うよりは、失業対策、雇用対策の側面が強い。
 また、公的資金注入を銀行に対して、行なってきたが、
本当は、自動車産業に対して、公的資金注入をしてもよかった。
燃料電池自動車や、安全システム自動車で、
日本の自動車が、国際標準になれば、大きな経済波及効果があります。
安全システム自動車とは、
レーダーやCCDで、他の自動車の動きを把握して、
追突の防止や居眠り運転による事故防止が可能な自動車です。
それから、毎年、数千人にもなる交通事故の死者を減らす必要があります。
去年は、交通事故で、8,000人が死んだそうです。
これは、戦争をやっている時の死者より、多い。
戦争は、1年で終わるが、交通事故は終わらない。
1年で、8,000人ならば、10年で、8万人です。
この人数は、地方都市の人口に匹敵します。
10年間で、地方都市の人口に匹敵する数の人が、交通事故で死にます。
また、8,000人が稼いでいた所得がなくなります。
10年間には、8万人の所得がなくなります。
経済にとっても、損失です。
この安全システムを考える必要があります。